海洋を泳ぐマグロの水銀の汚染について考える

こんにちは。

今回は、お寿司、お刺身でお馴染みのマグロの懸念点について
考えていきます。

皆さんはマグロの汚染について考えたことはあるでしょうか。

赤ちゃんを妊娠、出産した女性は、特に、マグロの水銀による汚染についての
知識を持っていることと思います。

日本でも、マグロの接種は1週間に80グラムまでとか決められていた
かと思いますが、アメリカにおいては、妊娠中の女性のマグロの接種は
禁止されています。
それだけでなく、海洋の生態系のトップに位置するカジキ類、サメ類、
なども、メチル水銀の汚染の可能性から摂取をしてはいけないものリストに
入っています。

それでは、その汚染源である水銀とは、どのようなものなのでしょうか。

日本では水銀は、古くは奈良時代、大仏の建設時に用いられたといいます。

大仏を塗装する金を溶かすために水銀が使われます。
水銀は常温で液体、さらに、低温で蒸発する物質であるため
大仏に塗布後は水銀を蒸発させ金を析出できます。
しかしながら、気化した水銀によって、水銀中毒におちいった人も
多かったことと考えられます。

近年では、熊本県水俣市や新潟県で、水銀を含んだ工場排水が海に流れ、
プランクトンによって毒性の強いメチル水銀に変えられ、そのメチル水銀を
含んだプランクトンを食べた魚が高濃度で汚染され、
その魚を食べた人々の間で原因不明の病に陥る公害が発生しました。
この公害が水俣病であり、水俣病の原因物質としてのメチル水銀は有名です。

私たちの身近なものでの水銀の利用例は、体温計、血圧計、電池、蛍光灯など、
様々な身近な工業製品です。

そのため、リサイクル技術が発達し、水銀の環境への廃棄や輸入量も
減少しました。
さらに技術開発により、水銀を使わない代替品の利用が広まり、
ほとんどの工業製品が水銀を使わなくてよくなってきています。

レアアースが中国より輸入禁止措置を取られたときに、
レアアースを使わない技術開発や他の輸入経路を開拓したように
代替の技術開発が先進国では進んでいます。

さらに、リサイクルした水銀を無害な硫化水銀として、
地下深くに埋めて廃棄する研究も行われています。
ヨーロッパでは実際に、地下深くに水銀を廃棄しているところも
あります。

このように先進国では水銀の工業への利用は減ってきていますが、
途上国においては今がまさに大量消費の時代です。
石炭など化石燃料にも微量ながら水銀が含まれています。
途上国では、排水、排気ガス基準が先進国よりも緩く、もしくは
なかったりします。
そのため、水銀がそのまま大気汚染の原因になったり、
河川の汚染になったりします。

その代表例が、金採掘場。アマゾンの流域では、今も金の採掘で
水銀に金を溶かして金を抽出しています。蒸発した水銀や、川に
流れ込んだ水銀によって、水銀中毒にかかってしまう人々が
増加するとともに汚染が拡大しています。

地球全体として考えると、世界中の水銀の使用量は拡大傾向にあるようです。
広い海を遊泳するマグロなど大きな魚がメチル水銀に汚染される
可能性は高いです。そのため、マグロの食用が、特に、妊婦で禁止されるのは、
水銀汚染の点で合理的で当たり前のこととして欧米では扱われます。

この水銀の汚染に関して、日本と欧米の認識には隔たりがありますが、
こうした汚染の懸念は最小にするべきであり、一人一人が理解して
取り組んでいかなければいけないでしょう。

私たちは、製造過程で石油から使った薬品や農薬を使用しない
オーガニックコットンを取り扱うことで、消費者のみならず、
生産者や地球にも優しいビジネス活動がしていけると考えています。

環境問題に関連する記事

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする