日本人にとってインフラが十分とは?

こんにちは。

今回は、インドなど途上国で生活をするうえでの
懸念点を考えてみます。

私たちは今現在インドで生活しています。そして日常生活で
たびたび信じられないようなことに直面することがあります。

しかし問題が起きたとしても、代替の方法で通常の生活が
できています。日本人でも何とかなるものです。

しばしばニュースで、日本の企業の経営者が
インドに進出しない理由をインドのインフラを理由に
挙げているのを目にします。

一般的に、日本では工場は地方に作られます。

大きな工場を作るとなった時に、ほぼ何もないところに
インフラを整えることのほうが多いでしょう。

また、電気が足りないとなったら、適切な火力
発電設備を設置するなど、足りないインフラに対して
それを補う工事を行います。

日本での工事費は他国と比較して多く必要でしょう。

一方で、そうした工事をインドで行った際の費用は
日本でかかる費用の何分の一で済むのではないでしょうか。

そして、インドの人件費は、日本の10分の1から5分の1です。
工場を建てる料金、運営費は日本と比較すると、少ない費用で
できるのではないでしょうか。

さらにインドでは、外国企業を受け入れるための工業団地が存在し、
更地を誘致のためインフラ整備も行っています。

そのまま使用するには不十分でしょうが、外国企業を受け入れる
ための場所は準備されているのです。
今は進出に対して障壁は少ないのではないでしょうか。

そのために、インドへ進出しない原因は、別の、つまり従業員の
問題なのではないかと考えてしまいます。

インド人の雇用は現地でもできるでしょうが、インド進出となると
駐在する日本人が必要なので、日本人がインドで生活できるのか、
という点です。

基本的に都市から離れてしまえば、商業施設はほとんどなく、
娯楽施設も少ないです。あるのは映画館、ショッピングモール、
遺跡など。

日本人が休日に行くとしたらモールか、映画を観に
行くぐらいでしょうか。
そうした状況はどこの国でも同様でしょう。

そのため、日本人社員がインドで生活をすることを拒むことが
インド進出を躊躇する原因ではないかと思えてきます。

さらに、子供の教育について、未知な部分が多いことも挙げられます。

授業は英語で行われ、第2言語としてヒンドゥー語もしくは
現地語を教わります。現地校では、第2第3言語として
3つの言語を教わります。

数学も、小学校に入る前にすでに、3ケタの足し算引き算を習い
掛け算割り算の基礎まで習ってしまいます。

園の年中クラスの頃から毎日たくさんの宿題が出て、
子供が理解しながらこなしていくには周りのサポートが
十分でなければなりません。

現地の学校ではなく、外国人用に作られた学校に通うのであれば
子供も親もそう問題はないでしょう。しかし現地校では、子も親も
ついていくのが大変です。その上、進学校には小学校の途中からさえ
編入するのは、ほぼ不可能に近いです。インドの現地進学校に通い、
大学までいった日本人の子はいるのでしょうか。

また日本企業従業員の家族のケアが十分できない可能性もあり、
その点でもインドへの進出が遠のきます。

営業職、マーケティング職などは頻繁に行き来する可能性があるため
単身でという可能性もあるでしょうが、技術者の場合、
プロジェクトが進行している限り現地にとどまっていたほうがよいかと
思われます。

その場合に、距離も十分遠く、娯楽も少ないインドで耐えられるのか
ということになるのでしょう。

日本では、あくまでサラリーマンは責任はとらず、
責任の所在をあいまいにして、責任をだれも取らない。
(逆に責任をとったら、完全にたたかれてしまうため、
それも仕方がない。)というのが鉄板ですが、
インド人は、とりあえずやってみて、できなかったら
なぜできないのか自分の状況をこと細かく、自分に非が
ないように説明して、自分で責任を取らないようにします。

責任をとってはいけないというのが、どこでも標準に
なっているのでしょう。

逆に、責任感が強く、責任をとってしまう人、または、
思い悩む人はインドに向かないと思います。

こうしたことを念頭に入れて考えると、日本人にとって、
インドのインフラはインドに進出しないための理由として
挙げているものかもしれません。

私たちは、インドのインフラを最大限に利用しビジネスを行っていきます。

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