ファストファッションについて考える

こんにちは。

今回はファストファッションについて書いておきます。

ファストファッションのブランドとは、ユニクロ、アバクロ、ZARA、

H&M、GAP、しまむらなど、世界的に有名で売上高も大きなブランド

が該当しています。大量生産、かつ、短期間で商品を企画デザイン製造販

売を一括で行う会社です。

一般にファストファッションのデメリットは以下になります。

1.安い価格、縫製、生地の質も悪く、短期間で処分される

2.規制の整っていない途上国での化学薬品などにより環境を汚染する

3.水を大量に使用する(アメリカ、EUなど水を地下水から使うところ

で、農産物や、生活用水に使うべきだと意見が出ている)

4.人体に有害な化学薬品を使用する(農産物の生産、ファイバー生成、

染料などで有害な物質の使用量の増加)

5.石油の使用量が増加する(石油から作ったポリエステル、化学薬品な

どの使用量の増加)

しばしば、注目されているのが、バングラディシュの工場でビルが崩落し

多くの人がなくなった事件です。ファストファッション業界から、短期

に大量の注文が入って、多くの人がそこで働くことによって、ビルが衣類

製造のために発生する振動に耐えきれず崩壊してしまった。と伝えられる

。このことが、ファストファッションへの批判に火がついた格好です。

そもそもファストファッションとは、どこで開発されたものであろうか。

1980年代に、たとえば、GAPは世界各地に自社製品を製造できる工場を

探し発注し、安価な価格で、高い品質と、納期を厳守させた商品を展開し、

それが成功を収めた。それが始まりではないか。大量生産の場が途上国に

移る傾向は、他の産業においても全く同じ傾向である。

安全管理、法整備がきちんとしていない中、今回のバングラディシュの問題

が発生。ビルの耐震構造がアパレル産業の要求をこたえられず、ビル自体が

崩落してしまったことで起きた惨事である。それにより、従業員に対する劣

悪な環境も問題視されるようになりファストファッションに対して厳しい

視線が向けられている。

ファストファッションに対する批判の記事ばかり見るが、状況を整理した

い。

アバクロなどでは、中米、東アジア、東南アジア、南アジア、それぞれ

の地域に製造を依頼しており、その地域の産業を支えているという面では

地域貢献もしっかりしている。

日本人のお馴染みのユニクロに関しても、中国の工場へ徹底した品質管理、

工程管理を依頼し、工場への貿易額についていえば適正な金額を支払ってい

るのだろう。

大量生産により、一つの製品あたりのコストは最小に抑えられビジネス上は

利益率は高くなる要因は多い。

工場側の視点からみても、ユニクロなどから大量に衣類を注文されることで

相当の売り上げがあげられ売上高は上がり、工場の稼働率も上がる。

従業員の福利厚生に関して言及している記事を見るが、縫製工場はファース

トファッションの各々の会社の持ち物ではない。現地の工場はOEMとして

製品の製造を受け持っているのである。

工場従業員の管理、福利厚生に関しては、工場側に問題がある。一般に日本

でもそうであるが、製品を持つ会社は工場に製品製造を依頼する。工場側に

歩留まり向上と製品の品質についての要求は厳しいが作業者の労働環境まで

は、一般には、強くは言わない。

工場は一定基準以上の製品を供給することを優先し、従業員を働かせる。さ

らに、大量生産をすることのできる工場は、分業制が進んでおり、末端のこ

とは工場の責任者にとっても分からない構造になっているのかもしれない。

製品のメーカー側からみたら、なおさら、どうなっているかわからない。

会社システム、工場システムを理解せずにファストファッションが良い悪

いの判断は難しいが、ファストファッションは徹底した効率化によって作

られた低コストで販売できるファッションです。

ファストファッションの製品を選ぶのか、スローファッションの製品を選

ぶのかは消費者の好みによる。

しかし、ファストファッションについて上記で書いたように、早く作るた

めに、縫製の質、生地の質を悪くして作っているのなら、縫製、生地の質が

良いスローファッションを選ぶ消費者がいるのが当たり前のことではないか。

今度は、ファストファッションの内側から、ファストファッション業界

を想像してみる。デザイナーが何百人もいる状況で毎日デザイン案が次々と

決まり、毎週新作デザインの商品が発表される状態で、多くの人が流れ作業

で製開発を行っていると考えられる。

最新の流行のデザインを短期間で製品化できるシステムは今の、ファスト

ファッションの成功を見ると、優れた、ビジネスモデルであるが、実際に働

いてる人々はどう感じているのだろうか。

大量発注によって、様々な地域への経済貢献、関係している従業員の雇用に

ついては大いに社会へ貢献していると思う。しかしながら、発展途上国で規

制がないために様々な問題が生じ、人々の間でフェアトレードの考え方や、

エシカルファッションの考え方が広まり、今に至ったのではないだろうか。

私たちにできるのは、生産者が安心して製造できる素材を用いて、作業環境

の良いと考えられる工場に製品製造を依頼していくことである。

オーガニックコットンを使うことでオーガニックコットンの使用量増加に貢

献し、GOTS認証工場を用いることで、化学薬品が作業環境中に暴露しな

い工場で製造を行うことができる。全体から見れば、少ない量であるが、私

たちの成長とともに、貢献度が大きくなることを期待している。

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