衣料品のリサイクルはエコなのだろうか

こんにちは。

今回は、衣料品のリサイクルについて考えてみます。

衣類のリサイクルとして、ペットボトルを使った
再生ポリエステル製品や、衣料品のリユース店の展開、
また途上国へいらなくなった衣料品を送るプロジェクトが
日本で行われています。

これらのプロジェクトは本当にエコなのでしょうか。
この点について考察してみます。

まずは、ペットボトルの再生衣類について。

ペットボトルは1990年代は再生技術が確立しておらず、
徐々に技術が作られてきました。たとえば、ペットボトルの
中身はきれいに洗って、ラベルと蓋を取り除いて再生に回す
ということが定着しています。

これは再生に出す消費者の協力の結果であり、再生業者が
行っていた分別の作業量が減り、分別の料金を減らすことが
できました。

しかしながら、日本国内の輸送量や人件費は、まだ高いままで
あるため、新しく石油からポリエステル繊維を作ったほうが
料金が安くなる実情があります。

近年では、国内でのリサイクルでは、リサイクル後の製品の
価格が高くなってしまうために、ペットボトルが余ってしまい
中国へ逆に輸出して、繊維を作り上げるサイクルができている
ようです。また、日本ではペットボトルのリユースの概念が
ほとんどありません。

そうしたことを考えると、ペットボトルは焼却処分をして、
その時に発電などに使用するのが効率の良い利用では
ないでしょうか。

そうすることで、各家庭での洗浄や分別の必要がなくなり、
高い輸送量、人件費が必要なくなるメリットがあります。
その上、火力発電に使う石油、天然ガスの量も減らすことが
できるのではないでしょうか。

次に、衣料品のリサイクルについて。

日本各地でユーズドの衣料品を取り扱う
リサイクルショップがあります。

いらない衣料品を安価な価格もしくは無料で引き取って、
高価格で販売する店舗です。

また、ユーズド衣料品を、発展途上国へ送って無料で配る
というプロジェクトもあります。

一般的に、日本人は新品のものを好み、誰かが一度着たものを
着たいとは思わない性格です。

たとえば、東日本大震災後、被災地に各地からユーズドの衣料品が
贈られましたが、ほとんど引き取り手がなかったと聞きます。

自分はユーズドの衣類を着たいと思わない性格なのに、自分が
好まないことを他人にするのは社会貢献なのでしょうか。

さらに、日本では、未使用品であろうと、使用品と同等の
安い値段で引き取られるという文化であることも、日本で
価値がないものを途上国へ送る意義について疑問に思います。

途上国へ送るプロジェクトは意味のあることなのでしょうか。

輸送費、人件費がかかるうえ、現地でどのように扱われるかの
確認ができるのでしょうか。どこかで転売のために抜き取られは
しないか疑問が残ります。

衣料品を生産している場所では、生産者は、海外ブランドの
商品のB級品、もしくは、B級品にならない衣料品を
現地で流通させています。

理由は製品メーカーが買い取らないからなのですが、
生産地では新品のB級品が、格安の値段で出回っている
実情があります。

リサイクル、もしくはエコだといわれることは、
費用が原材料から作るよりも余計にかかり、さらにその費用や
労働は、結局は消費者が商品を購入するときに税金もしくは
リサイクルに出すときに負担することになっています。

これは、エコではなく、コントロールされたエゴでは
ないでしょうか。

それならば、飽きのこないしっかり作られている製品を、
値段が高くても購入し、長期間にわたって使い続けたほうが
良い気がします。

また、マイボトルを持参し、ペットボトルを消費しない生活を
していくことがエコなのではないだろうかと考えてしまうのです。

私はペットボトルの使用量が減ることがエコだと思います。

衣類も同様で、一人ひとりが多くの廃棄物を出さないよう
飽きのない衣類を購入することがエコだと感じています。

今、作っている製品をきっちり作り上げることで、
子供たちにとって、最善のエコな服になることを、
私たちは期待しています。

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